長野県の料理研究家横山タカ子さんのオリジナルです。簡単で、かびるなどの失敗もない梅干しです。梅干しもさることながら、あとの甘梅酢(さしす)が風味の良い貴重な酢となります。 参照;”作って楽しむさ・し・す料理”監修 横山タカ子、編者 信濃毎日新聞社出版部
材料
完熟梅 2Kg
塩 200g
氷砂糖 600g(ざらめ糖など好みの砂糖で可)
酢 600ml~800ml
作り方
1.梅を洗い、なり口を取り、水気をきる。
2.びんに梅を入れ、塩、砂糖、酢を注ぐ。
3.ふたをしてそのまま2~3週間置く。
4.天気が続きそうな日を選んで、梅と漬け汁(さしす)に分け、梅は3日3晩
天日で干します(さしす梅干し)。
漬け汁はさしすで梅の香り漂うコクのあるおいしい酢です。
材料
青梅 1Kg
氷砂糖 500~800g
ホワイトリカー 1.8リットル
ビン 5リットル用、蓋が密閉できるもの
竹串 梅のヘタを取るのに使います
- ビンを消毒します
ビンに熱湯を少し注いで傾け、回します。湯を捨ててからきれいな布巾などで水気をよく拭き取ります。ビンの口を下にして、日の当たるところで乾燥させます。 - 青梅を水で洗います
ボウルに入れて流水で洗うのがおすすめ。手洗いしてください。 - 水気を拭き取ります
水気をよく拭き取ります。カビを防ぐためにも水気はキッチリと拭き取っておきましょう。 - 青梅のヘタを取ります
水気を取ったら、竹串を使ってヘタをひとつひとつ取り除きます。ヘタの縁をなぞるようにするとスポっと取れます。 - 青梅と氷砂糖を入れます
水気を拭き取った青梅と氷砂糖をビンに交互に入れていきます。- 青梅をビンの底に敷き詰めます。
- 青梅の上に氷砂糖をのせます。
- 1と2を交互に繰り返し、すべてをのせます。
- ホワイトリカーを注ぎます
1.8リットルのホワイトリカーを全部入れてください。 - 蓋をして冷暗所に置きます
これで梅酒の仕込みは完了です。
きちんと蓋をして、涼しくて湿度変化の少ない場所で保存してください。
大きく3つのステップがある。
ステップ1. 塩漬け
ステップ2. 赤じそ漬け
ステップ3. 土用干し
石原洋子さんの方法(料理の本に書かれている標準的方法)
ステップ1 材料 黄梅(完熟梅) 2Kg
粗塩 300g
- 梅はボウルに入れて流水でさっと洗う。
- ざるにあげて水気をきり、キッチンタオルなどで1粒ずつていねいに水気をふく。
- 梅のなり口のへたを竹串で取り除く。(へたをつけたままだとカビの原因になる。傷をつけないように注意して除く)
- 清潔な容器の底にまず分量の塩のうち1/4量をふる。
- 梅のなり口を上にして、なり口をふさぐようい塩をのせながらきっちり詰めていく。(なり口に塩をつけておくと塩が早くまわり、カビも防ぐ)
- 一段ごとに塩をふり、最後に残りの塩を上からふる。
- 落し蓋をする。
- 梅の重量の2倍の重石をのせる(2Kg X 2個)
- 3~4日風通しのよいところに置く。1日1回は容器ごと傾けて回すようにすると梅酢の上りが早い。
- 水が上がったら重石を半分に減らす。容器のふたをして、このまま赤じぞが出回るまでおく。
- 梅酢(白梅酢)を取り分け、次の赤じそ漬けに使う。
ステップ2 材料 赤じそ 1~2束(約400g)
(葉だけ摘んで正味200g)
粗塩 40g
白梅酢 約カップ1
- 赤じそは葉だけを摘み取り、何回か水をかえて洗う。ざるにあげて30分ほどおき、水気をきる。
- 赤じその葉の重さを量り、その20%の塩を用意する。大きめのボウルに赤じその葉を入れ、半量の塩をふってしばらくおく。
- 葉がしんなりしてきたら強くもみ、葉をきつく絞って取り出す。
- アクの出た汁は捨て、ボウルをきれいにして葉を戻し、残り半量の塩をふって同様にもむ。
- さらに出てきた汁は絞って捨てる。
- きれいなボウルに⑤の葉を入れ、ステップ1の⑪の白梅酢を加えてほぐす。みるみる鮮やかな赤じぞの色に染まる(これが赤梅酢)。
- 塩漬けした梅の上にかぶせるように⑥の葉をのせて赤梅酢を回しかけ、葉がかたまらないように箸で軽くほぐす。落としぶた、容器のふたをし、梅雨明けの土用干しの時期まで冷暗所に置いておく。
ステップ3
- よく日光の当たる風通しのよい場所を選び、大きな盆ざるに赤じそ漬けにした梅を1個ずつ箸で取り出して並べていく。
- 全部並べたら、漬けた赤じその汁気をきっていっしょにざるに広げて干す。
- 梅の表面が乾いたら裏返し、全体にむらなく乾かす。雨に当てぬように注意し、夜は室内に取り込み、3日間干す。
- 最後の3日めは、容器に残った漬け汁も容器ごと日に当て、殺菌する。干し上げた梅干しは清潔な保存瓶など、保存容器に入れる。
- 保存容器に入れた梅干しの中に、赤じそ、日に当てて殺菌した梅酢を戻し、汁に浸かった状態で保存する。
ミセス本田の方法(減塩梅干し)
材料 ステップ1 梅 4Kg
粗塩 400g
焼酎(35度) 2カップ(400cc)
ステップ2 赤じそ(ちりめん種) 6わ
粗塩 大さじ2
粗塩 大さじ1.5
ステップ1
- 梅が熟している程柔らかい梅干しができます。とりたての梅の場合は段ボール箱で4~5日保存し黄ばんできたら漬けるようにすると柔らかい梅干しができます。
- 梅をよく洗い、一晩水につけます。完熟梅は洗っただけでも大丈夫。梅の熟し加減や好みによってつける時間は2~3時間や4~5時間でも構いません。
- 梅も容器(ほうろう或はプラスチックでふた付)もよく洗い、すっかり乾かし、梅を焼酎の中でさっところがしてから梅、粗塩、梅、粗塩と重ねていきます。最後に上から焼酎を振りかけます。
- 押し蓋、重石をして冷暗所に置きます。重石は陶製或は自然石或はプラスチックが望ましい。
- 時々のぞいてみて、カビがでていないか気をつけます。梅の良い香りがして汁が出た来たら成功です。水があがったら重石を半分にします。
ステップ2
- 赤じその葉を取り、大さじ2杯の粗塩をふり、しんなりしたら手でもみ、固く絞ります。この時の黒い汁は捨てます。今度はプラスチック容器にこのシソを入れて粗塩大さじ1.5を入れてもみ、ステップ1の⑤で梅から出た汁をかけてさらにもみます。真っ赤は汁になります。
- ①の赤い汁をまんべんなく梅に渡るように入れます。絞った赤じそも梅の上に広げます。
ステップ3
石原洋子さんと同じです。
ハルコさんの方法(独特の甘い梅干しができます。但し、梅雨の時期に雨が少ない地域に適した方法です。)
ステップ1 材料 梅 5Kg(色づいた梅の方が良い)
塩 700g
- 一昼夜水につけてあく抜きをする。
- 水からあげた梅を塩づけ(700g)にする(重石をして10日間つけておく)
- 塩づけした梅をざるに広げて日光に干す(ぎゅーとしぼむまで干す)。干す日数は天候にもよるが、一週間くらい。
- 干しあがった梅を大きなボールなどに入れて、熱湯をかけて塩抜きする。(塩加減は好みで、塩抜きの時間は2時間位から半日以上でも良い。熱湯をかけることで梅がある程度元の大きさに戻ってきます。)
- 水を切ってステップ2(本漬け)へ
ステップ2 材料 シソの葉 800g
砂糖 2Kg
(氷砂糖1Kg+白砂糖1Kg)
酢 2~3cc
- 広口瓶に梅、シソの葉、砂糖を交互に入れ、最後に酢を入れる。
以上