選定作業が一段落したところで映画「土を喰らう十二ヵ月」を観てきました。実はこの映画で使われた梅は私が育てた南高梅なのです。何年か前にこの映画の制作会社オヒィス・シロウズから突然梅林見学の申し込みがあり、我が農地がロケ地の候補となっていることを知りました。その後監督、助監督、プロデューサー、カメラマンが一緒に見学に訪れました。残念ながらロケ地にはならなかったのですが、梅は購入していただきました。その梅が映画では重要なアイテムとして使用されていました。生梅だけでなく梅干し、梅酢、梅酢ジュース、紫蘇が何度も画面に映し出されます。そして驚いたことには映画のエンドロールで弊社の名前が協力会社の一つとして出てきたのです!人生初の映画出演?

 

 

映画の内容を書きます。水上勉の本を題材にして信州で暮らした生活が描かれています。筆者は禅宗(曹洞宗)のお寺で小僧をしていたころに倣った精進料理を自分で食物を栽培したり採取しながら作ります。それらは土に育てられたものですからタイトルの土を喰らうにつながります。食事、食材の大切さが縦糸でそれに若い編集担当者との恋愛や筆者の宗教観や人生観が横糸として描かれています。所詮人は一人で産まれて一人で死んでいく。何があっても朝が来れば人は起きだして活動し始める。長年にわたる思考の末に辿り着いた筆者の清々しいまでの覚悟と達観がうかがえました。11月11日日活が配給元として全国公開されてからもうじき一か月経ちます。ご興味おありでしたら是非映画館へお出かけください。なお主人公を沢田研二が恋人役を松たか子が演じています。

 

 


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